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アイスダイの「色割れ」――一つの色名が、いくつもの色に分かれるのはどこか
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Dharma Trading Co.(ダーマ・トレーディング)の手順解説「Learn How to Ice Dye」は、生地の上に氷を置き、そこへ染料の粉をふりかけて染めるアイスダイの手順を紹介しています。生地はできるだけ氷で覆うよう勧めていて、その理由を、氷の無い部分は氷が溶けていくあいだに白く残りやすいから、としています[1]。そのうえで、氷の上に粉をふりかけておくと、氷が溶けながら染料が生地に届き、色どうしが混ざったり、もとの色に分かれたりする効果を楽しめる、と説明しています[1]。
この段落の根拠(1)
[1]
範囲: 染料販売会社自身のアイスダイ説明
同じ会社の別の頁は、黒・グレー・茶のような3〜4色を混ぜた色は、このアイスダイで分かれ方がとくに大きくなることがあり、単一の染料でできた色を使ったアイスダイは、ずっと控えめだとしています[1]。袋のラベルには一つの色名しか書かれていないのに、布の上では複数の色が境目を作って現れる――その境目が、この記事で見ていく場所です。
この段落の根拠(1)
[1]
範囲: アイスダイ。Dharma の反応染料
この場面の写真は、これから撮って載せます。同じ布に純色と混合色を並べてのせ、資料の手順どおりに置いたあと、境目に色がいくつ見えるかを比べる予定です。
問う
一つの色名の粉が、アイスダイではなぜ何色にも分かれて見えるのでしょうか。
説明する
Dharmaは、染料の色名を「純色」と「混合色」の二つに分けて説明しています。色名のあとにColour IndexのコードやMX番号が付いている色を純色とし、コードの付いていない色はすべて、純色を二つ以上混ぜて作った混合色だとしています[1]。純色は、特定の1種類の染料の分子だけでできていて、ほかのものは混ざっていない色です[2]。
この段落の根拠(2)
[1]
範囲: Dharma の反応染料の商品について
[2]
範囲: Dharma の反応染料の商品について
アイスダイでは、この混合色を使うと、氷が溶けて染料が生地の中を引かれていくあいだに、成分の純色が分かれて出てくる、とDharmaは説明しています[1]。理由として挙げているのは二つです。ひとつは染料分子の大きさの違いで、分子の小さい純色のほうが、大きいものより生地の中を速く進むということ[2]。もうひとつは、ソーダ灰(炭酸ナトリウム)のあるところで定着する速さの違いで、定着がゆっくりな色ほど、遠くまで進んでから色が付くということです[3][4]。
この段落の根拠(4)
[1]
範囲: アイスダイ。Dharma の反応染料
[2]
範囲: アイスダイ。Dharma の説明
[3]
範囲: アイスダイ。Dharma の説明
[4]
ここで一つ、線を引いておきます。これは染料を売る会社自身の説明で、分子の大きさや定着の速さの数値も、それを確かめた実験も、頁には示されていません。分かれること自体は、その会社が商品の特徴として書いていることです。分かれる理由の二つは説明として読み、確かめられた原因とは分けておきます。
染料がなぜ布から離れなくなるのか――ソーダ灰のあるところで、染料と繊維のあいだに共有結合ができる仕組み――は、柱1「結びつく」の頁で扱います[1]。ここで見ておきたいのは、結びつく速さが色ごとに違うために、混合色の成分がばらばらのタイミングで生地に定着し、色が分かれて見える、というDharmaの説明の筋道です。
この段落の根拠(1)
[1]
条件を確かめる
色の分かれ方は、どんな色でも同じではありません。Dharmaは、黒・グレー・茶のような3〜4色を混ぜた色は分かれ方がかなり劇的になることがあり、純色だけを使ったアイスダイは、ずっと控えめだとしています[1]。
この段落の根拠(1)
[1]
範囲: アイスダイ。Dharma の反応染料
生地の状態も条件のひとつです。Dharmaは、アイスダイに限らずタイダイ全般について、生地がとても濡れた状態で染料を塗ると、やや湿った程度の生地に塗る場合と染まり方が大きく変わり、とくに混合色で成分の色に分かれやすくなる、と説明しています[1]。これを避けたいなら、染料の混合を指示どおりに行うことと、染料を塗る前に生地をよく絞ることを勧めています[1]。
この段落の根拠(1)
[1]
範囲: タイダイ全般(Dharma Trading Co.の説明)。反応染料。
同じ混合色を、固く絞った布とびしょ濡れの布にのせて、色の分かれ方を比べる写真も、これから載せます。
氷そのものの役割については、混同しやすい点があります。Dharmaのアイスダイの手順は、氷を、染料が生地に届くのを防ぐ防染材としてではなく、染料をゆっくり生地に送り込み、色を混ざりやすくする道具として説明しています[1]。氷の無い部分こそ白く残りやすい、という説明はこの見方と対応しています。
この段落の根拠(1)
[1]
範囲: 染料販売会社自身のアイスダイ説明
手順としては、生地をあらかじめソーダ灰の液(水1ガロンにソーダ灰2カップ、約15分)に浸してから氷と染料をのせ、そのまま24時間置く、とDharmaは説明しています[1][2]。暖かい所に置くと進みが速くなるとも述べています[2]。氷が溶けてからすすぐまでのこの時間のあいだに、成分の色が生地の中を動いて分かれていく、と読むことができます。ただし、氷の温度で染料と生地の反応がどこまで進んでいるかは、確かめた資料の範囲ではまだ分かっていません。
この段落の根拠(2)
[1]
範囲: Dharma のアイスダイの手順
[2]
範囲: アイスダイ。桶をビニールで覆う
もう一度見る
氷の上の粉と、溶けたあとの布の境目に戻ります。境目に複数の色が見えたら、まず確かめたいのは、使った色が純色か混合色かです。袋の色名の横にColour IndexのコードやMX番号が付いていれば純色、付いていなければ混合色です[1]。混合色のなかでも、黒・グレー・茶のように3〜4色を混ぜた色ほど分かれ方は大きくなりやすい、とDharmaは説明しています[2]。次に、染料をのせたときの生地がどれくらい濡れていたかも、境目の出方に関わります。びしょ濡れの生地は、やや湿った生地より色が分かれやすい、とDharmaは書いています[3]。
この段落の根拠(3)
[1]
範囲: Dharma の反応染料の商品について
[2]
範囲: アイスダイ。Dharma の反応染料
[3]
範囲: タイダイ全般(Dharma Trading Co.の説明)。反応染料。
境目の色は、偶然だけで決まるものとしてではなく、使った色が純色か混合色か、生地がどれだけ濡れていたかという条件から読み直せます。次に比べたいのは、同じ布の上に純色と混合色を並べることと、生地の濡れ具合を変えることです。分かれ方がそれで変わるかどうかを家で確かめた記録は、この記事で読んだ資料の中にはまだありません。
入口(この記事にぶら下がるページ)
1. 色割れ(phen-colour-splitting) 2. 純色(concept-pure-colour) 3. 混合色(concept-mixed-colour) 4. アイスダイ(tech-ice-dye) 5. Dharmaの反応染料(prod-dharma-fiber-reactive) 6. ソーダ灰の前浸け(proc-soda-soak) 7. 染料をのせたあとの放置(proc-curing)
問い(🧪 は家で確かめられそうなもの)
- 🧪 生地の濡れ具合で、混合色の割れ方は目に見えて変わるか - 🧪 染料の親和性が大きく異なる2つの純色を選んでアイスダイした場合、親和性の近い2つの純色を選んだときより、分かれ方は派手になるか - 🧪 氷の温度で、低温染色タイプの反応染料はどこまで反応するのか