製品review(確認中)

Procion MX(反応染料の銘柄)

別名: プロシオンMX

反応染料の銘柄の一つ。作り手向けの解説を書くPaula Burch(ポーラ・バーチ)は、環に塩素原子を2つ持つジクロロトリアジン染料で、この塩素原子がセルロース繊維の-OH基と反応し、洗濯堅ろう度の高い共有結合を作ると説明している(染料の構造はメーカーが明かさないため、複数の情報源からの推定だと自身で断っている)。

English

主張と根拠(18)

Procion MX(反応染料の銘柄)には市販の反応染料の銘柄を並べた図で、反応性がいちばん高く、染色温度がいちばん低い側に置かれているという性質がある文脈資料

範囲: 2002年時点の市販の銘柄の比較(図8)

図8は縦軸に染色温度、横軸に反応性をとって銘柄を並べており、Procion MX は反応性が最も高く染色温度が最も低い位置にある。
限界: 学会誌の解説記事(講義欄)。著者自身の実験ではなく整理。統合担当(Fable)が PDF の頁画像を直接読んで追加した行で、独立検証は通していない。
出典: 染色技術者のための染料化学(その3)2. 反応染料 (今田邦彦, 2002) ・P122 図8「市販反応染料の反応性のレベル」 ・教科書・専門書 ・ AIが原文で確認
Procion MX(反応染料の銘柄)は低温染色タイプの反応染料(DyStar の銘柄として表に載る)。低温染色型の染色温度の目安は 40〜50℃の一種である文脈資料

範囲: 吸尽染色法での目安。2002年時点の表

表10は Procion MX を DyStar の低温染色タイプの欄に載せている。§2.5(1) は染色温度の目安を、低温染色型 40〜50℃、中温染色型 60℃、高温染色型 70〜90℃ としている。
限界: 学会誌の解説記事(講義欄)。著者自身の実験ではなく整理。統合担当(Fable)が PDF の頁画像を直接読んで追加した行で、独立検証は通していない。
出典: 染色技術者のための染料化学(その3)2. 反応染料 (今田邦彦, 2002) ・P122 表10「市販されている反応染料の例」、および §2.5(1) 染色温度の目安 ・教科書・専門書 ・ AIが原文で確認
Procion MX(反応染料の銘柄)は1950年代に繊維業界へ導入された低温反応染料は、手芸・工芸の分野に広く出回るのは遅れたとされる。1960年代に最初にこれを入手できたわずかな人々は、サンフランシスコの故Mike Flynn氏が開発・販売した「Fibrec」という商品名のProcion MX染料を使ったとされる(本資料はSusan Druding, 1997を出典として挙げる)。によるとされる文脈資料

範囲: Paula Burchのタイダイ史頁

反応染料は1950年代に工業向けに導入されたが、手芸向けに広まったのは後のことで、1960年代最初期の入手者はサンフランシスコのマイク・フリン氏が売り出した「Fibrec」というProcion MX染料を使ったという説を紹介する。
限界: Susan Druding 1997という一次出典そのものは本束では確認していない。
出典: What is the History of Tie-dye? (Paula E. Burch, Ph.D., 2003) ・「Modern Multi-Color Tie-Dye」の節 ・作り手の記録 ・ AIが原文で確認
Procion MX(反応染料の銘柄)には同じProcion MXシリーズでも、ジェットブラック(150番、C.I. Reactive Black系)のSDSだけは、皮膚刺激性区分2・眼刺激性区分2に加え「呼吸器感作性 区分1」と「皮膚感作性 区分1」を含み、注意喚起語も他の確認した色(レモンイエロー、フクシア、ターコイズ)の「警告」に対し「危険(DANGER)」になっているとしている。という性質がある文脈資料

範囲: メーカー(Rupert, Gibbon & Spider社)自身のSDSによる、Procion MXの4色(レモンイエロー・フクシア・ターコイズ・ジェットブラック)の比較

Jet BlackのSDSはHealth Hazardsに Eye Irritant Category 2, Skin Irritant Category 2, Respiratory Sensitizer Category 1, Skin Sensitizer Category 1を挙げ、Signal WordはDANGERとする。Lemon Yellow・Fuchsia・TurquoiseのSDSはいずれもWarningである。
出典: Safety Data Sheet (SDS) — Procion MX 4-Color Set with Soda Ash(Lemon Yellow・Fuchsia・Turquoise・Jet Black・Soda Ash Dye Fixer各SDSを収録) (Rupert, Gibbon & Spider, Inc. (Jacquard Products), 2021) ・SECTION 2 - HAZARD(S) IDENTIFICATION(Procion MX Dye - Jet Black、他3色との比較) ・メーカーの説明 ・ AIが原文で確認
Procion MX(反応染料の銘柄)には確認した4色のSDSは、GHSの健康有害性区分がそれぞれ異なるとしている。レモンイエローは眼刺激性2A・皮膚感作性1・経口毒性5、フクシアは眼刺激性2B・皮膚刺激性3・経口毒性5・慢性水生毒性3(皮膚感作性の記載なし)、ターコイズは皮膚感作性1のみ、ジェットブラックは眼刺激性2・皮膚刺激性2・呼吸器感作性1・皮膚感作性1、とされている。という性質がある文脈資料
4色それぞれのHazard Classificationの表を突き合わせると、共通の項目がなく、色ごとに異なる区分の組み合わせが記載されている。
出典: Safety Data Sheet (SDS) — Procion MX 4-Color Set with Soda Ash(Lemon Yellow・Fuchsia・Turquoise・Jet Black・Soda Ash Dye Fixer各SDSを収録) (Rupert, Gibbon & Spider, Inc. (Jacquard Products), 2021) ・各色のSECTION 2 - HAZARD(S) IDENTIFICATION(Lemon Yellow, Fuchsia, Turquoise, Jet Blackの4頁) ・メーカーの説明 ・ AIが原文で確認
Procion MX(反応染料の銘柄)には曝露防止・保護具の項目では、粉じん・エアロゾルの吸入はNIOSH認定の防じん用呼吸保護具で完全に防ぐ必要があるとし、目・顔には側板付きの保護ゴーグル、皮膚には長袖シャツ・ズボン・PVCまたはニトリルゴム製の手袋・長靴を勧め、皮膚接触の可能性が高い場合は不浸透性の保護服も推奨するとしている。という性質がある文脈資料
粉じん・エアロゾルの吸入はNIOSH認定の防じん呼吸用保護具で完全に防ぐ必要があるとし、側板付きの保護ゴーグル、長袖シャツ・ズボン・PVCまたはニトリルゴム製手袋・長靴を推奨、皮膚接触の可能性が高いときは不浸透性の保護服も勧めるとする。
出典: Safety Data Sheet (SDS) — Procion MX 4-Color Set with Soda Ash(Lemon Yellow・Fuchsia・Turquoise・Jet Black・Soda Ash Dye Fixer各SDSを収録) (Rupert, Gibbon & Spider, Inc. (Jacquard Products), 2021) ・SECTION 8 - EXPOSURE CONTROLS / PERSONAL PROTECTION(Procion MX Dye - Lemon Yellow) ・メーカーの説明 ・ AIが原文で確認
Procion MX(反応染料の銘柄)には漏出時の措置の項目では、こぼれた染料を排水路や水域に流し込んではならないとし、触れたり歩いたりせず、可能であれば漏れを止めたうえで、砂や不燃性の吸収剤またはバキュームで回収し、表示付きの密閉できる容器に入れるとしている。この記述は粉体の染料がこぼれた場合についてのもので、使用後の染液の廃棄については別の節(廃棄上の注意)を参照するよう案内している。という性質がある文脈資料
漏出・こぼれた場合、排水路や水域に流し込まない、こぼれた物質に触れたり歩いたりしない、可能ならば漏れを止め、砂や不燃性吸収剤または適切なバキュームで回収し、表示付きの密閉できる容器に入れるとし、廃棄の詳細はセクション13を参照するよう案内する。
出典: Safety Data Sheet (SDS) — Procion MX 4-Color Set with Soda Ash(Lemon Yellow・Fuchsia・Turquoise・Jet Black・Soda Ash Dye Fixer各SDSを収録) (Rupert, Gibbon & Spider, Inc. (Jacquard Products), 2021) ・SECTION 6 - ACCIDENTAL RELEASE MEASURES(Procion MX Dye - Lemon Yellow) ・メーカーの説明 ・ AIが原文で確認
Procion MX(反応染料の銘柄)には手染めの実践者は、Procion MX染料の混色では未混合の単色(純色)染料だけを三原色として使うのが最善だとする。あらかじめ混ぜられた色は、含まれる染料それぞれの性質差によって予想外の結果になることがあるという。という性質がある文脈資料
Procion MX型の染料はどんな色相にも混色できるが、予め混ぜられた色は染料ごとの性質差で予想外の結果になりうるため、混色の三原色には未混合の単色染料だけを使うのが最善だとしている。
出典: How can I mix Procion MX dyes to get specific colors? (Paula E. Burch, 2014) ・冒頭段落 ・作り手の記録 ・ AIが原文で確認
Procion MX(反応染料の銘柄)には最低限そろえる色として、イエローMX-8G・ターコイズMX-G・赤MX-8Bの3色に、混合の黒(black MX-CWNAなど)を加えた組み合わせが挙げられている。という性質がある文脈資料
最低限そろえる色として、黄MX-8G・ターコイズMX-G・赤MX-8Bと、混合の黒(black MX-CWNAなど)を挙げている。
出典: How can I mix Procion MX dyes to get specific colors? (Paula E. Burch, 2014) ・「What colors should I start with?」の節 ・作り手の記録 ・ AIが原文で確認
Procion MX(反応染料の銘柄)には販売元の商品名にMXコードが付いていない色は、必ずその販売元による混合色だとされる。MXコードが付いている色は、純色の場合と、販売元による混合色の場合の両方がありうるという。という性質がある文脈資料
MXコードの無いProcion MXの色は販売元による混合であり、MXコードのある色は純色の場合も販売元による混合の場合もあるとしている。
出典: Which Procion MX colors are pure, and which mixtures? (Paula E. Burch, 2015) ・冒頭の説明文 ・作り手の記録 ・ AIが原文で確認
Procion MX(反応染料の銘柄)には複数の販売元の商品名を対照した一覧では、黄MX-8G(Dharmaの商品名は#1レモンイエロー)は「混色用の良い黄原色」、ターコイズMX-G(Dharmaの#25ターコイズ)は「シアンの原色として最良の代替」、赤MX-5B・赤MX-8B(Dharmaの#12ライトレッド・#13フクシアレッド)はどちらも「原色として使うのに良いマゼンタ」と評されている。という性質がある文脈資料
yellow MX-8G行のnotesに'pure; good yellow primary for mixing colors'、turquoise MX-G行に'pure; the best equivalent to cyan as a primary'、red MX-5B行に'pure; good magenta for use as primary color'、red MX-8B行にも同様の一文があるとする表。
限界: この一覧は販売元のカタログ表記を集めたものであり、著者自身の独立した実験や測色によるものではない。
出典: Which Procion MX colors are pure, and which mixtures? (Paula E. Burch, 2015) ・Table 1、yellow MX-8G行・turquoise MX-G行・red MX-5B行・red MX-8B行のnotes列 ・作り手の記録 ・ AIが原文で確認
Procion MX(反応染料の銘柄)にはこの一覧には、純色として存在するもののDharma・PROchem・Custom・G&S・Jacquard等の大半の販売元では扱われていない色(赤MX-G、CI Reactive Red 5。George WeilとStandardには名前がある)や、扱いが少なく「入手しにくい」とされる色(青MX-3G、CI Reactive Blue 1)もある。という性質がある文脈資料
red MX-G行はDharma・PROchem・Custom・G&S・Jacquardの各列は'-'だが、George Weil列には'M05 orange scarlet'、Standard列には'reactive red #5'の記載があり(notes: 'pure; not worth the expense; mixes often carry the same MX code')、blue MX-3G行は'pure; hard to find'と注記されている。
出典: Which Procion MX colors are pure, and which mixtures? (Paula E. Burch, 2015) ・Table 1、red MX-G行・blue MX-3G行 ・作り手の記録 ・ AIが原文で確認
プロシオンH/HEシリーズはProcion MX(反応染料の銘柄)と異なる文脈資料

範囲: Procion H/HEシリーズ(英語圏の実践者向け解説)

Procion Hは温水で使う染料で布に描いてから蒸すことが多いとし、Procion MX向けの冷染めレシピ(タイダイやろうけつ染めなど)に代用してはいけないと述べている。H-EシリーズはHシリーズとは別物だが、両方を併用できるとも述べている。
限界: 個人の手染め解説サイト。出典・実験データの記載は無い。
出典: Which Procion H dyes are pure unmixed colors? How do they compare, from one retailer to another? (Paula E. Burch, 2012) ・見出し「Procion H dyes」直後の説明段落(表の前) ・作り手の記録 ・ AIが原文で確認
プロシオンH/HEシリーズはProcion MX(反応染料の銘柄)と異なる文脈資料

範囲: レーヨン/絹ベロアなど、たんぱく質繊維とセルロース繊維の複合布

絹・レーヨンのベロアなどデヴォレ生地では、プロシオンHは両方の繊維の種類をほぼ同じ色に染められる点がMXタイプに対する利点だとし、酸性染料では絹しか染まらずレーヨン側はほとんど染まらない、と対比している。
限界: 販売店自身の使用説明で独立した実験による確認ではない。
出典: Procion Liquid H Series Dye Instructions (Dharma Trading Co.) ・「On Rayon/Silk Velvet or Other Devore Fabrics」段落 ・メーカーの説明 ・ AIが原文で確認
Procion MX(反応染料の銘柄)はジクロロトリアジンによって結びつく文脈資料
プロシオンMXタイプはジクロロトリアジン系染料と説明され、環にある2つの塩素原子がセルロース繊維の-OH基と反応する部位で、この反応がジクロロトリアジン染料の非常に高い洗濯堅牢度を生む強い共有結合を作る、としている。
限界: 染料メーカーが構造を公開したがらないため、掲載する構造式は複数の情報源からの推定だと著者自身が明記している。最終更新2010年9月2日。
出典: Frequently Asked Questions About Dyeing: structure of Procion MX dichlorotriazine dyes (Paula E. Burch, 2010) ・冒頭「What is the chemical structure of Procion MX dye?」の説明段落 ・作り手の記録 ・ AIが原文で確認
Procion MX(反応染料の銘柄)はジクロロトリアジン染料は1954年にICI社が特許を取得したもので、特許が切れるまで商品名としてプロシオン以外は存在しなかった。特許は最初ICI、次に別の会社、最後にBASFが保持し、現在はアジアの多くの工場がジクロロトリアジン系染料の一部を製造している、とこの実践者向けサイトは述べているによるとされる文脈資料
ジクロロトリアジン染料は1954年にICI社が特許を取得したもの(Rattee・Stephen、独特許1019025号)で、特許が切れるまで商品名としてプロシオン以外は無かった。特許は最初ICI、次に別の会社、最後にBASFが保持し複数国に製造拠点を持ち、今ではアジアの多くの工場がジクロロトリアジン系染料の一部を製造している、と述べている。
限界: 「別の会社」の社名はこの頁では明示されていない。
出典: What other brand names are Procion MX type dyes sold under? (Paula E. Burch, 2003) ・見出し「Brand names for cold water fiber reactive dyes」直下、Dichlorotriazine節 ・作り手の記録 ・ AIが原文で確認
Procion MX(反応染料の銘柄)にはジクロロトリアジン系の冷染め用反応染料はプロシオンMXのほか、Lamafix、Adiactive、Duractive、Kiractive、Tulactivなど複数の商品名でも売られている、とこの実践者向けサイトは述べているという性質がある文脈資料
ジクロロトリアジン系の冷染め用染料はプロシオンMXのほか、Lamafix、Adiactive、Duractive、Kiractive、Tulactivなど複数の商品名で売られている、と述べている(原文はこれらを列挙した末尾に「Cold Brands」「Cold Brand」という語も並べているが、それが総称だとは明言されていない)。
出典: What other brand names are Procion MX type dyes sold under? (Paula E. Burch, 2003) ・同節続き ・作り手の記録 ・ AIが原文で確認
Procion MX(反応染料の銘柄)には推奨用途の欄で、この種の染料は一部の人に呼吸器の制限・感作を起こすことがあるとし、エアロゾルや粉じんの吸入を避けるよう勧め、喘息や呼吸器に問題のある人はこの染料を扱うべきでないとしているという性質がある文脈資料

範囲: 家庭向け染料の安全データシート(Procion MX Lemon Yellow)

推奨用途の欄で、この種の染料は一部の人に呼吸器の制限・感作を起こすことがあるとし、エアロゾルや粉じんの吸入を避けるよう勧め、喘息や呼吸器に問題のある人はこの染料を扱うべきでないとしている。
限界: 確認した4色のうち、Lemon YellowとTurquoiseのSDSには同じ注意書きがあるが、FuchsiaとJet BlackのSDSのRecommended Use欄には見当たらない。
出典: Safety Data Sheet (SDS) — Procion MX 4-Color Set with Soda Ash(Lemon Yellow・Fuchsia・Turquoise・Jet Black・Soda Ash Dye Fixer各SDSを収録) (Rupert, Gibbon & Spider, Inc. (Jacquard Products), 2021) ・SECTION 1 - CHEMICAL, PRODUCT & COMPANY INFORMATION、Recommended Useの欄(Procion MX Dye - Lemon Yellow) ・メーカーの説明 ・ AIが原文で確認

問い(2)

反応染料の色によってGHSの呼吸器感作性区分が異なるとすれば(確認した4色のうち黒だけに区分1が付いていた)、家庭で扱う染料の粉じん対策は色によって変えるべきか?

確認したのは同じシリーズの4色のみで、他のメーカー・他の色にも同様の違いがあるかは分からない。毒性分類にかかわる問いなので家庭での検証はできない。

MX コードが付いた色は必ず純色か?(Dharma の自社説明と Burch の販売元横断の見方は食い違うか)

台帳の claim-0047(Dharma 自身の説明: 色名に Colour Index/MX 番号が付く色は純色、付かない色は混合)と、この束の c19(Burch: MX コード付きでも販売元の混合色でありうる)は主語が違う(Dharma の自社商品 vs 販売元一般)が、読み手には同じ問いに見える。二つを並べて記事にするときは、どちらの主語の話かを明示する。Burch の表で Dharma 列の MX コード付き混合色があるかを確かめれば決着する。

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